女子的土木散策レポート

Report

2017.09.24

見所いっぱい!舞子公園その2

見どころいっぱいの舞子公園。

前回から引き続き、今回は公園内にある歴史的建造物を3つご紹介します!

【こんな所に住んでみたい!旧武藤山治邸】

旧武藤山治邸は、日本の紡績王と呼ばれた武藤山治氏の住宅です。
明治40年に建てられ、武藤氏が亡くなった後も鐘淵紡績株式会社の「鐘紡舞子倶楽部」として使用されていました。
木造2階建のコロニアル様式の西洋館で、円形のベランダがとても特徴的です。
明石海峡大橋の工事のため、別な地に移築されましたが、平成19年に兵庫県に寄贈があり、現在の場所に移築されました。
現在はその価値が認められ、登録有形文化財に登録されています。

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外観を見てまわるだけでもうっとりしてしまうぐらい可愛らしい建物!
こんな素敵なベランダでお茶でもできたらなぁ♪と思っちゃいます!
あまりに素敵すぎて、思わず何周もしてしまいそうなので、さっそく中に入りたいと思います。

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ここは一階の食堂。
テーブルセットもされていて、当時の雰囲気が伝わってくるような気がしますね。
暖炉や扉、家具など、何から見たらいいのかわからないぐらい可愛くて、凝った造りになっています。

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特に私がキュンキュンしたのは天井!めちゃくちゃオシャレ!
実は天井のデザインは部屋によって全て違うんです!

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応接室。
天井の装飾がさっきの食堂とは違ったデザインです。
この角度から見ると船のように見えますね。

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広間。
この広間ではジャズなどのイベントを開催しているそうです。
こんな素敵な建物で音楽が聴けるなんて、ものすごく贅沢!!

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書斎は当時のまま残されている貴重な部屋。
書籍なども全てこのままだそうです!

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二階の広間は壁紙がとてもオシャレです。

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暖炉も落ち着いた雰囲気♪
実は暖炉のデザインも全て違うんですよ!

 

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貴賓室はシンプルな優しいデザインです。
この部屋には小さなバルコニーがついていてそこからの眺めがとても素敵なんです!!

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ここは明石海峡大橋が見える絶景!
「夕日の時はどんなにきれいなんやろ?」と想像してしまいます。

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二階のベランダ。

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じゃーん!!

この素晴らしい眺め!
もう何時間でも入られそうなぐらい素敵なベランダです!
なんと毎月第3土曜日は、バルコニー開放デーなのでこの日に行くとこの眺めを楽しむことができますよ!

<旧武藤山治邸情報>

開館時間:10時〜17時
最終入館は閉館30分前
休館日:月曜日(月曜祝日の場合は翌日)12月29日〜1月3日
入館料:100円(シルバー50円)団体割引あり
高校生以下無料

 

【実は8角形!孫文記念館】

孫文記念館は、日本で唯一の孫文の博物館です。
もともとは中国の実業家である呉錦堂の松海別荘の東側に造られた8角形の移情閣と言う建物で、1915年に完成しました。

現存する日本最古の木骨コンクリートブロック建造物として2001年には国の重要文化財に指定されました。
松海別荘に孫文が訪れたことがあることから、1984年に移情閣は孫文の記念館として生まれ変わりました。(1983年に兵庫県に寄贈)
現在は孫文と神戸の関わりなどの資料や動画を見ることができます。

まずは外観!

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緑色のとてもおしゃれな外観♪
この建物は三階建で、コンクリートブロックが5000個以上も使用されています。

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可愛らしい花の装飾がみられます。

この建物、実際は8角形なのですが、見方によっては六角形に見えることから地元の人からは六角堂と呼ばれていたそうです。

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確かに、この位置から見ると六角形に見えますね!

では、さっそく中に入っていきたいと思います!!

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中には椅子が並べられていて、中央にあるモニターでは孫文の動画を見ることができます。
建物の修復の様子なども知ることができるので、オススメですよ!

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壁紙は金唐紙。

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天井ももちろん8角形です。
8という数字には発展や拡大といった幸運の意味があるそうで、中国では好まれた数字なんすよ!IMG_8261-2

天井には迫力のある龍!

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オシャレな暖炉もあります。

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まるで映画に出てきそうな雰囲気のある階段を登って二階へ!

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二階にはこの建物についての資料や模型が展示されていました。

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二階の天井は鳳凰。

三階は現在立ち入り禁止になっています。
廊下を渡り、松海別荘の方の建物へ!

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ここには孫文に関する貴重な資料がたくさんありますよ!

<孫文記念館情報>

開館時間:10時〜17時
休館日:月曜日(月曜祭日の場合は翌日)12月29日〜1月3日
入館料:300円(シルバー200円)
高校生以下無料
団体割引あり

 

【細部にまでこだわった旧木下家住宅】

旧木下家住宅は舞子公園の北側にあります。

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北側のエリアには松の木がたくさん生えていて、舞子公園が開園した時の姿が想像できます。

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旧木下家住宅の入り口はこちら!

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緑に囲まれた石段を登っていきます。

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先ほどの洋風建築とは違い、和風の落ち着いた雰囲気です。

旧木下家住宅は、昭和16年に建てられた数奇屋造近代和風住宅です。
茶室や書院、庭などがあり、部屋ごとに違う欄間飾りなどの和装飾もみられます。建設時の屋敷構えが残されており、平成13年には登録有形文化財に登録されました。(平成12年に兵庫県に寄贈)

修復工事を経て、現在は一般公開されています。

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廊下の天井は屋形船と同じ造りになっています。
所々に竹が使われているのも見えますね!
この建物は竹がいろんなところで使用されているのが特徴なんです。

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応接室からは庭の緑がとても綺麗に見えます。

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室内をよ〜く見渡してみると、床板がとても凝った造りになっているのを発見しました。

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不思議と懐かしい雰囲気のする書院。

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座敷の間は亀甲綱代の天井になっています。
じっと見ていると立体に見える不思議な模様♪

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この部屋には修復工事の様子を紹介するパネルが展示されています。

廊下から外に出ると、庭や蔵を見ることができます。

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いろんな形がかわいい窓。
殴り加工の面格子もみられます。

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住めそうなぐらい大きくて立派な蔵。

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お茶室前の中庭は緑がいっぱいの癒し空間♪

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ツツジがとても綺麗なお庭!
秋は紅葉もおすすめですよ!
昔はまだ木が低かったので、淡路島が見えたそうです!

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ふと後ろを振り返ると、軒先きにも欄間飾りがありました。
欄間飾りも部屋によって違うようです。
その中でも私が気になったのはこの模様!

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「山にも見えるし、櫛にも見えるし、一体何の形なんやろう、、、?」
何の模様かはわかりませんがとてもきになる欄間飾りです。

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外に出るとエレベーターを発見!!
さっそくエレベーターで上に登ると、、、

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じゃ〜ん!
なんと旧木下家住宅が上から見ることができるんです!!
広角レンズを使っても全部入りきらないぐらい広い!
あまり高い建物もないので、建設当時の町の様子を見ているようです。

この建物には二階の屋根裏があります。
普段は立ち入り禁止なのですが、今回は特別に入れていただきました!

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一番高い部分は158センチの身長の私でも普通に立てる高さ。
ズドーンと奥まで続いています。

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反対側には畳の部屋がありました。

ここでは女中さんが寝ていたのかな?

 

<旧木下家住宅情報>

開館時間:10時〜17時
(12月〜2月までは10時〜16時まで)
最終入館は閉館30分前

休館日:月曜日(月曜祝日の場合は翌日)12月29日〜1月3日

入館料:100円(シルバー50円)
団体割引あり
高校生以下無料

 

今回は旧武藤山治邸、孫文記念館、旧木下家住宅の3施設をご紹介しました!
公園内に歴史ある建物が3つもあるのはとても珍しいことだと思います。
どの建物も本当に素晴らしくて、隅々までじっくり見学するとあっと言う間に半日が経っていました。

ちなみに、この3施設はセットの「3邸巡り入館券」が販売されています。
340円で見学できるのでオススメですよ〜!

魅力がたっぷり詰まった舞子公園。
建物以外にも、たくさんの緑やくつろげる芝生広場もあるので、丸1日楽しめますよ!

皆さんも是非、魅力いっぱいの舞子公園へ遊びに来てくださいね!